2017年3月25日<土>スポーツニッポンの記事
3月18日に行われた侍ジャパンとシカゴ・カブスの練習試合後にマドン監督の日本チームの打者についてのコメントが記載されました。日本代表チームを通して今後の日本の野球界にとって大きなヒントとなるコメントだと思います。それではマドン監督のコメントの意味について解説します。下記がマドン監督のコメントです。「悪いこととは思わないけど・・・」と話した後に「・・・多くの打者が足を上げて打つから投手も変化球を多く投げるのであろう。メジャーでは足を上げていたら打つのは困難」と感想を述べています。小久保監督は「リーグがフォーシーム主体。どこで訓練をするのか?」と話すように、この部分の改善は難しいというニュアンスを感じます。
ここにマドン監督の話の中に大きなヒントが隠されています。メジャーリーグで足を大きく上げるハイレッグキックタイプの選手は非常に少数派と言えます。その理由はこのタイプの打者は直球系にはタイミングが合いやすい反面、早い段階でボールの見極めが必要になるために遅球系にタイミングが外されやすく、また打者の手元で小さく変化するボールへの対応が難しくなります。またWBCの決勝戦で好投したストローマン投手は足を上げてから不規則にタイミングを変えながら見事に相手打者を翻弄しました。これらのことを考慮すると足を上げることのデメリットが非常に大きいことが分かります。これらのことを改善するためには打者を評価する時の重要な項目にTRRIGER TO IMPACT TIME <始動からインパクトまでの時間>の向上が必要になります。この数値が速い選手は長くボールを見極めることが可能になります。理想は無駄な動作を省いて、始動を遅くして長くボールを引き付けて見極めて始動からインパクトまでの時間を短縮することによって手元で変化するボールへの対応も可能になります。
レジースミスベースボールのレッスンでは各生徒のスイングを11項目に分けてその数値を知ることでスイングの課題を見つけて理論を基に指導しています。テクノロジーを駆使したレッスンは様々な分野で謎を解明することができています。それでは今回もご視聴頂きまして誠にありがとうございました。