先日、前WBC日本代表で内野守備走塁コーチを務めた高代コーチ<現阪神タイガース>の「プロでも間違う守備・走塁基本」という本を読みました。非常にレジースミスの理論と共通したところが多く、共感しました。その中でも特に頁30「グラブを立てろ!」は間違っている」の解説では、グラブを立てることでボールの急激な変化について行くことができない傾向があると記載されています。つまり、グラブを立てる動作をすることで肘と手首が窮屈になり、柔軟なハンドリングをすることができなくなるということです。レジースミスの理論では、ボールは捕球するのではなく、ボールの方向を変えるという指導をしています。グラブは自然な手首の角度で地面に付け、右手はその横に軽く添えるだけです。そして、グラブで捕球したらグラブを返して、投げる方の手に移す作業をします。それらの動作を完璧にできるようになることをインビジブルキャッチと呼びます。要するにボールの持ち替えが早くて肉眼では見えないという意味です。
下記がメジャーリーグ歴代でナンバー1の遊撃手のビスケル選手の映像です。グラブ当たった瞬間に右手に持ち変えて、送球動作に入ります。無駄な動作が全て削除されている究極の捕球方法です。
日本の野球界で斬新なアイデアを発表することは、他の方たちの理論を覆すことになるために、非常に勇気のいる行為です。しかし、日本の野球界を進化させるためには、こうした勇気が必要だと高代コーチの書籍を読んで改めて感じました。私もこの勇気を見習って少しでも努力をして参りたいと思います。