それではオンライン春季ベースボールキャンプ第一弾のロサンゼルス・ドジャース・プレーヤーズ・デベロップメント・システムを紹介します。5年連続新人王を輩出した選手の中で最もスミスの影響力を受けたのはマイク・ピアッザ選手です。野茂投手と初めてバッテリーを組んだ捕手として日本の皆様にも親しまれた選手でもあります。
「スミスの助けなしではこの賞はありえなかった。」と誰にも期待されてなかったドラフト下位指名のピアッザ選手が新人王受賞の表彰式でスピーチをしました。それではそのピアッザ選手のスイングを最初に簡単に解説します。
パワーだけに注目されがちがメジャーリーガーのスイングメカニズムですが、実はたくさんのテクニックが組み込まれています。
また、この打撃は内角球の厳しいボールなので少しフィニッシュが窮屈になっていますが、コンパクトで力強い下半身始動の捻りを使った理想のスイングとなっています。是非、参考にして頂きたいと思います。
マイク・ピアッザ 連続写真集
Michael Joseph “Mike” Piazza
1988年 ロサンゼルス・ドジャース ドラフト62巡目 全体で1389番目
1993年 新人王 オールスター選出
メジャーリーグ生涯通産成績 16年間
打率.308 本塁打 423 打率 1335 オールスター選出 12回
1・・・セットポジション
①体のバランスが中央に位置する安定した構え。
圧縮ステップ開始
ハンズローディング・・・手首にタメを作る。
3・・・スライトターン
①少しだけ上体に捻りを加える
4・・・ストライド
①重心の比率が軸足6、前足4 リグリップ
②バットの先が頭の先端に位置する。この位置にバットの先端来ることが最も良いバランスでバットの遠回りを防ぐことができる。
5・・・軸足回転
①この動きをすることでスエー(腰が前に流れる動作)を防ぐ。
②下半身始動のスイングで捻りをつくる。注意点はこの時に同時に前の肩を開かないように
することで捻りを作ることができる。そして変化球などのすべてのボールに対応できるようになる。
6・・・スイング開始
①下半身と連動するために後ろヒジがヘソに向かう。
②バットの先端が体から離れないために後ろのヒジがヘソに向かう。
尚、この時にグリップから始動するとバットの先が体から離れる力が分散される。
7・・・コネクション
(後ろのヒジがヘソに向かうことで下半身と上半身の連動する重要な動作。)
①バットスピード・・・軸足回転→腰の回転→ヒジの入るスピードからヘッドスピードの100%がここで生み出される。
②慣性モーメント・・・体からバットが離れないようにすることで慣性モーメントが小さくなり力の分散を防ぐことができる。
スミスのコメント「当時のピアッザは典型的なドアスイングだったので、その後ろの余分なスイングを省く練習を何度も繰り返し行い、それを修正できたことが成功の大きな要因だった。」
8・・・プレインパクト
①前ヒジ曲げた状態で体の前をグリップが通過するようにする。
②右ヒジがヘソ付近から離れないようにスイングをすることで下半身と連動をしながらスイングをする。
9・・・アフターインパクト
①ボールを打ち抜いた後もできるだけ長く前ヒジを曲げた状態でスイングをする。この動作ができると手首に返りを防ぐことで
スイートスポットを大きく露出した状態でコンタクトゾーンに長くいることができる。
10・・・リグリップ
①手首を返さずにバットの軌道を維持した状態でスイングをする。左手の甲をできるだけ返さないようにする。
また、左ヒジを閉めずにグリップが止まることなく上に上昇して行くことが大きなポイント。
フォロースルー
①フォロースルーの時も体からバットが離れないように前を小さく振りぬくことで力を逃さずにスイングをすることができる。
フィニッシュ
①最後まで振りぬくことで打つという動作から運ぶ動作になることで飛距離が伸びるようになる。